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2007年3月10日 (土)

久石譲『感動をつくれますか?』

久石譲さん自身についてはもう説明なんかいらないけど、この本、宮崎駿監督のジブリアニメや北野武監督作品の音楽監督で知られる、作曲家・久石譲の"ものづくり観""音楽観""仕事観"が詰まった新書。

読んでてまず感じたのは、おこがましいかもしれんが「自分のやってるサポートプレイと、映画に音楽を付けるのって、似てるな」ってこと。映像に音楽。音楽にさらなるフレーズ。どちらにしても新しい要素を加えて、その作品世界をさらに深めようとするものには違いないから、当たり前といえば当たり前なのだが。

映画に音楽を付ける…、台本や絵コンテ、監督から聴いたイメージに対して、それに対して合う音楽は何かという姿勢で、音楽を付けてゆく。特に面白かったのは次の言葉だった。「(撮影の初期段階で)監督のイメージを聞かせてもらうが、撮影のことでアタマがいっぱいで、音楽のことまで具体的に固まっていることは少ないといっていい」ってところ。伝えたいものは確乎として持ってはいても、ハナからアンサンブルしたときの全体像が見えているシンガーはいない。kikimimiさんもシンドウさんもそう。だからこそこちらは自分なりに考えたものをいくつもぶつけて、そこから新しい世界を探してゆくことになる。新要素を加えることが何よりフロントマンのためなのだ。映画に音楽を付ける姿勢も全く同じだった。サポートレベルは雲泥の差があろうともね(笑)。

一流のプロとはこうあるべきという姿勢、そのために何が必要で、久石さん自身どう実践しているかも書かれている。これほどの人でもやはり自分の姿と理想の狭間で七転八倒し、絶えず勉強をし(「創作の95%は勉強」とおっしゃる。同感)、厳しい監督との真剣勝負の中で創作し続けている。最近僕、私事で疲れて、心の背筋がひん曲がってきてたが、読みすすむうち、ぴしゃりと姿勢を正された。私事も仕事も「まずはひとつひとつ向かい合わなきゃ」って気合いを注入してもらえた。当分持ち歩いて心が萎えたら開こうと思う。ほんと"感謝"の本でした。

久石譲『感動をつくれますか?』角川oneテーマ21 724円(税別)

追伸
シンドウアツコさんがご自身のブログで、この本に関するさらに詳しい感想を書いておられます。ぜひご一読下さいまし(^^)

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コメント

Tonさん、こんにちは。

オイラ、久石譲の音楽
ピアノソロ、好きです

アルバムを何枚か持ってます

S&G、ポール・サイモン、アート・ガーファンクルも好きだけど

久石さんやジョージ・ウィンストン、
エリック・サティ等のピアノの楽曲も
好きです(^^;
ピアノを弾く上ですごく 勉強になります

投稿: ゲン兄ちゃん | 2007年3月10日 (土) 17時41分

久石譲さんの音楽,素晴らしいです。私も大好きです。映画で流れていても,確かにそこに流れているのに決して邪魔をせず,それなのにその音楽が無いとまるで違った映像になってしまうくらいの力があるのを感じます。常に勉強されて,自分と戦い続けている方なのですってね。疲れたら癒しを求めない,更に何かに向き合う。そんな話を聞いたことがあります。私もその本読んでみます。紹介していただきありがとうございました。

投稿: kazuko | 2007年3月10日 (土) 18時36分

Tonさん こちらでは初めまして
いいタイミングでいい本を紹介してもらいました。私も読んでみようと思いました。ごく最近スト-リ-と映像と音楽の持つ関係に興味を持ちました。久石譲さんの曲はとても好きです。ギターでも簡単なものを弾く事があります。ラピュタの音楽もそうですよね。

投稿: かみやん | 2007年3月10日 (土) 21時44分

コメント、ありがとうございます。
ただこの久石さんの境地、そうとうワガママにならないと出来ないぞ、とも読んでて感じましたね。それを納得させるだけの仕事をして。ただ自分のやってる仕事に、自分なりの社会に対する意味を見つけるというのは、必要だなと感じます。

>ゲン兄ちゃんさん
>オイラ、久石譲の音楽、ピアノソロ、好きです

僕はまだ、トトロや、ジブリ作品でしか知らないんですよ。
今度聞いてみようかと思います。図書館にあるかな。
サティなんかも採譜してみたらオモシロイかもしれないですね。

>kazukoさん
>映画で流れていても,確かにそこに流れているのに
>決して邪魔をせず,それなのにその音楽が無いと
>まるで違った映像になってしまうくらいの力

これ、サポートやる上で目指したい境地です。
くじけながらもがんばってます。

>疲れたら癒しを求めない,更に何かに向き合う。

これも一つのストレスに対抗する手なんですよね。
別のストレスで中和する方法。
ただ、誰しもそればっかりだと持たないと思う。
仕事上の達成感だけでなく、書けない部分で、
久石譲さん、どう癒しを持っているんだろう。
仕事(音楽)を意識的に切り離すノウハウを
ちゃんと持っておられるんでしょうね。

久石譲そのままのやりかたは、僕には出来ません。
ただ、僕なりにモチベーションを持続する方法、
もういちど腰据えて考えたい、
そんな気合いはもらった気がします。

>かみやんさん

いらっしゃいまし(^^)。
「走る」も「歩く」も、同じ「足」派。
おいでいただけて嬉しいです。

>ごく最近スト-リ-と映像と音楽の持つ関係に興味を持ちました。

ほんといいタイミングでしたね。縁って妙です。
まだ僕、本格的に聞いてるのはトトロだけなんですよ。
「風の通り道」は、アレンジして弾いてみたいなと思ってますね。

投稿: さかた | 2007年3月11日 (日) 07時16分

さかたさん 今晩は!
私もこの本、是非読んでみようと思います。
タイトルの『感動をつくる』という言い回しが、ちょっとだけ?という感じなので、ますます興味が湧きます。

投稿: シンドウ | 2007年3月12日 (月) 00時01分

>シンドウさん
ぜひぜひ。ここでこれ以上余計なことは申しません(^^)。

>タイトルの『感動をつくる』という言い回しが、
>ちょっとだけ?

うん、それもツッコミながら読んでみてください(^^)。

投稿: さかた | 2007年3月12日 (月) 07時10分

久石さんの音楽をしみじみ良いな~と思ったのは、もう10年以上も前に出た家庭用ゲームで、でした。
PCエンジンというゲーム機があり、そのソフトで「天外魔境2」というのがありました。
久石さんは、そのゲーム音楽を担当されてたんです。
今でも、何かのテレビ番組のBGMで、久石さんの作曲した「天外魔境2」の音楽はちょくちょく使われてます。

ちなみに「天外魔境1」では、音楽担当は坂本龍一さんでした。

久石さんって、本当に音楽の幅が広いですよね。クラシックからポップスまで。

投稿: 時代屋だんぞう | 2007年3月14日 (水) 01時37分

>だんぞうさん
>久石さんの音楽をしみじみ良いな~と思ったのは、
>もう10年以上も前に出た家庭用ゲームで、でした。

最初はミニマルミュージックをやっていた久石さん、
30代入って「街の音楽家」になるんだ、と一大転換して
「来る仕事はなんでもやるぞ」でやっていたそうです。
ホント広いですね。

僕もまず、いろいろな音楽を身体に通したいと思ってます。
僕にとってそのための情報の窓は、街歩きで耳に入ってくる
音楽と、ラジオですね。

投稿: さかた | 2007年3月16日 (金) 15時26分

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