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2007年4月22日 (日)

義従兄弟同士の珍道中

昨日21日は、マイミクさん、というよりカミさんの従兄(僕からすれば義従兄)のウミユスリカさんと、彼の郷里であるJR総武線船橋駅から新検見川駅までを散歩してきた。

とにかく「濃いいいぃぃぃ」散歩だった。

Image001_1 直線距離なら9.6㎞ってなもん(カシミール3Dで計測)。ところが歩き終えて、GPS見てびっくり、「19.8㎞」なんて表示が出てやんの(笑)。千葉街道の旧道を通ったのもあるが、お互いが歩きながら見つけたものに引っ張られ、寄り道&道草ばっかり食ってたのだ(実は「本当に道草を食べ」もした・笑)。
ほぼ10時にスタートして、新検見川駅に到着したのは18時(^^)。その間ほとんど、歩いてる・観察してる・写真撮ってる・景観について「あーだこーだ」楽しく議論してる・解説してもらってる、だった。お昼ごはんは、途中の豆腐屋で買った生豆乳とお米屋さん自体が売ってる鮭と梅干しのオニギリ2個。それも歩きながら食った。でも、メチャクチャエキサイティングで楽しかった(具体的に歩いたコースは上の地図をご参照下さい)。

だいいち船橋の街中を出るまでに1時間かかった(^^)。

船橋は、江戸からの道が成田街道・千葉街道とわかれていく、交通の結節点でもあり、東京湾水運や漁業でも栄えた街。だからお寺や神社にも面白いものがあったり、古い建て方の商家や明治・大正期の煉瓦塀なども、よく見るとあちこちに残ってるのね。その一つ一つに僕らは引っかかってしまう。さすがウミユスリカさんは、明治10年代のフランス式2万分の1地形図とゼンリン住宅地図を用意してきた。僕も『遊歴雑記 初編1』(平凡社東洋文庫)を持ち込んでたから、さらに想像が広がってしまう。じぇんじぇん前に進まない。

ウミユスリカさんは生物の専門家だ。街中のどんな植物や昆虫の名前を尋ねても、たちどころに答えが返ってくる。そして歴史・地理にもやたら造詣が深い。まるで百科事典と一緒に歩いてるようだ。僕の5倍は、目に見えるものから情報が押し寄せていることだろう。「あれがノゲシ。これはハコベラ、カタバミ、ユズリハ…」。地べた這いつくばって二人で見つめたアリ、これだけでも5種類は種名が出てきた。ファーブルさんと歩いているようだ。

いちばん笑えたのは、下総台地海食崖の関東ローム層露頭でのこと。そこに生えていたカラスノエンドウについたアブラムシとアブやテントウムシとの関係を解説してもらってるとき。崖にクモの巣網の張った巣穴を見つけた。
ウミユスリカさん「これはシモフリヤチグモの巣だね。この網に虫がかかったら、出てきて捕まえるんだよね」。
僕「手でつつけば出てくるかな?」(殆どガキの質問f^_^;;;)
ウミユスリカさん「そんなことしたらクモは逆に逃げちゃうよ。音叉でも持ってきて、この巣を震動させてみれば別だけど…」
僕「オレ、音叉持ってるよ(^^)」
これにはウミユスリカさんがヒザカックンで笑った(へへへ、ちょっとはビックリさせられたぞ。あとはこっちが博覧強記ぶりにビックリしっぱなし)。いつどこでもギターを弾けるように、「ピックとカポと音叉」は筆入れに入れて持ち歩いているのだ。さて音叉(440Hz)を震動させて巣に触れると、ウミユスリカさんの言うとおりクモが飛び出してきました。面白かった。昆虫の羽根の羽ばたきによる震動かなにかと勘違いするのかなぁ。

Photo 花見川の川縁で見つけたハマダイコン(ダイコンの原種のひとつらしい)の群落。これは海岸砂丘でよくみられる植物だとのこと。この辺りの景色は下総台地とその海食崖、台地に入り込んだ谷津、河川の流入と東京湾の潮の関係で形成された砂丘でほぼ構成されている。その群落の地面を見ると確かに砂。「まだこんな風にこういうところの原植生が残っていたりするんだね」とウミユスリカさんは言った。
Photo_1 そしてエンドウ豆みたいな実(左の写真)をもいで口に入れ、もう一つとって僕にくれた。食べてみるとホントにダイコンの味がする。「若い実は、こんな風にダイコンの甘みと辛みがあって美味しいんだよ。もう少し経つとコルク状になって美味しくなくなっちゃうけど。僕は歩いてて見つけたら食べてる。唾液がでて喉の渇きもとれるしね。」
散歩中、僕もたくさん質問を浴びせた(フィールドワークの鉄則「案内者には聞き倒す!」)。で、植物を覚える上で大切なこととしてこんなアドバイスもしてくれた。「見て形を覚えるだけじゃなくて、葉や花・実などを食べて、嗅いでみるともっとよく理解できるよ」って。この散歩でも葉っぱをもんで随分においを嗅いだ。

Photo_2 ヘビ(アオダイショウ)にも出会えたし、ものすごい濃いぃ散歩でした。また絶対、一緒に歩きたいです。でもウミユスリカさんは、僕独り占めじゃマジもったいない人。誰か一緒にいかない?
ハードだけど楽しい散歩になること請け合いです!

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コメント

音叉でクモがでてくるっていうの面白いですね。もっと詳しく知りたいかも。里山歩きとかしたらたのしそう。

投稿: kikimimi | 2007年4月22日 (日) 23時12分

音叉を振動させるのに何で叩いたかは・・・・(笑)。

あと、クモを巣から飛び出させるだましのテクニックで、ピンセットをはじいて振動させてって方法もあるよね。

投稿: ウミユスリカ | 2007年4月23日 (月) 07時11分

お写真いりでとても楽しく拝読させていただきました。
ほんと、こういう体験ステキですね。
今の子供達にももっとさせたい、そんなきがします。

え~ウミユスリカさんのコメントきになりますです、教えてさかたさん。(^◇^)

話題がそれますがTOPの鉄塔のお写真すごく面白いですね。下から見るとくもの巣のようにとても幾何学的なデザインに見えますね
視点を変えてみる、面白いですね。

投稿: ねも | 2007年4月23日 (月) 13時05分

>kikimimiさん
ところでmixiの方の3000人目の足跡、kikimimiさんでした。
ありがとうございます(^^)。

>音叉でクモがでてくるっていうの面白いですね。
>もっと詳しく知りたいかも。

そう。ちゃんと知ってる人と歩くと、
ホント楽しいですよ。

>里山歩きとかしたらたのしそう。

里山って、身近だからこそ知らないこと&知りたいこと
たくさんありそうです。
ウミユスリカさんぐらい植物がわかると、
もうディズニーランドがそこにあるようなものだと思います。
何せホンモノなんだから。

>ウミユスリカさん

楽しい散歩をありがとうございました。

>音叉を振動させるのに何で叩いたかは・・・・(笑)。

>あと、クモを巣から飛び出させるだましのテクニックで、
>ピンセットをはじいて振動させてって方法もあるよね。

こんな手口、まだまだたくさん知ってるでしょ?(^^)
日常風景を「自然と人との遊園地」に変える、マジシャンだよ。
ウミユスリカさんは(^^)。

>ねもさん
>ほんと、こういう体験ステキですね。
>今の子供達にももっとさせたい、そんなきがします。

素敵だよぉ(^^)

>え~ウミユスリカさんのコメントきになりますです、
>教えてさかたさん。(^◇^)

「僕の頭」で叩きました(爆)。痛かったです(^^)。
なんちゃって、ご自身の頭で叩いてました。痛かったろうな。

>話題がそれますがTOPの鉄塔のお写真すごく面白いですね。

気付いていただいて「ありが塔」ございます(笑)。
こういう視点、ナカナカ出来ないですものね。
ただちょっとブキミだなとも、感じますf^_^;;;;。

投稿: さかた | 2007年4月24日 (火) 07時09分

>なんちゃって、ご自身の頭で叩いてました。痛かったろうな。

いえいえ、頭蓋骨だけは頑丈に分厚くできておりますので、平気の平左でした。私の頭には脳みその代わりに分厚い骨が詰まっているのですよ(笑)。

さて、さっき、習志野市の旧久々田村の菊田川旧流路を遡ってきました。いや、ちょっと草もちを作りたくて質のいいよもぎを探しにいっていたのです。そうしたら、暗渠になってるはずの菊田川の暗渠の周囲に水が染み出して、セリなどの湿生植物の群落が残っているところが見つかりました。習志野市の在来のセリ個体群、残っていたんだなぁ。

投稿: ウミユスリカ | 2007年4月27日 (金) 19時52分

>ウミユスリカさん
>私の頭には脳みその代わりに分厚い骨

いや、チガウな(笑)。頭の中には豊かな林と草原、そこには海岸があって川も流れて、生物がたくさんいるでしょ。

>習志野市の在来のセリ個体群、残っていたんだなぁ。

鷺沼城下のあの暗きょだよね。その湿り気って下総台地からの湧水ってことは考えられないの? これは河成段丘である武蔵野台地的な見方かもしれないけど?
でも、植物生態が発する、その生育環境の情報、読みとれると本当に面白いね。最近、歩きながら「雑草」を結構写真に納めてるよ。人間による環境改変ともリンクしてるから面白いっす。

投稿: さかた | 2007年4月30日 (月) 23時34分

>いや、チガウな(笑)。頭の中には豊かな林と草原、そこには海岸があって川も流れて、生物がたくさんいるでしょ。

う~ん、やっぱり頭の中に満ちているのは魑魅魍魎の類だなぁ(笑)。

>鷺沼城下のあの暗きょだよね。

いや、あの辺りはもう乾燥化が進んでて、だめだね。斜面林も、あんなに根が洗い出されてひどいもんだもん。林床の乾燥化がひどすぎるんだよ。

もっと上流の、藤崎2丁目の辺りだよね。小さな小川にコンクリートの蓋しただけのいい加減な暗渠だから、岸の湿地がけっこう路肩に残っている感じだった。今度、菊田川の谷津田を徹底精査してみようよ。

>最近、歩きながら「雑草」を結構写真に納めてるよ。人間による環境改変ともリンクしてるから面白いっす。

いやぁ、あの本あれから買ったんだけど、その直後に友達に見せたら面白がって西八王子に持って帰られちゃって、まだほとんど読んでないんだよねぇ。一緒に本屋に行ったときに買ったのがまずかった。もって帰った本人、感激しまくってたから、早く返してくれっていってるんだけど(笑)。

投稿: ウミユスリカ | 2007年5月 1日 (火) 07時21分

>ウミユスリカさん
>いや、あの辺りはもう乾燥化が進んでて、だめだね。
>斜面林も、あんなに根が洗い出されてひどいもんだもん。
>林床の乾燥化がひどすぎるんだよ。

あそこのガレ方はちょっとひどかったですね。
安全のためにも林床植生の復元が望まれそうです。
下掃きでなくなったという感じじゃないでしたものね。
なぜ、あんなに荒れたんだろう。
犯罪防止みたいな意味で敢えて「刈った」のか?

>今度、菊田川の谷津田を徹底精査してみようよ。

いいっすね。折を見て是非やりましょう

>その直後に友達に見せたら面白がって西八王子に
>持って帰られちゃって、まだほとんど読んでないんだよねぇ。

あはははは(^^)、でも感激してくれたのは嬉しい。
ウミユスリカさんならほとんど知ってる事実ばっかりじゃない?
でも、僕にとってはいまいちばん知りたいことだったから、
とっても面白い本です。こんどブログに「本の紹介」で書きます。

投稿: さかた | 2007年5月 1日 (火) 13時17分

土日もバタバタしがちで、且つ足腰弱い私ですが、でもご一緒したいです。よろしければ声かけてくださいませませ~

投稿: 一太郎 | 2007年5月 1日 (火) 13時53分

>あそこのガレ方はちょっとひどかったですね。
>安全のためにも林床植生の復元が望まれそうです。
下掃きでなくなったという感じじゃないでしたものね。
>なぜ、あんなに荒れたんだろう。
>犯罪防止みたいな意味で敢えて「刈った」のか?

もっと上流の藤崎の森林公園の斜面林と比べてみると、林縁の低木群落とかマント群落が極端に欠如してるね。そのために林の内部が乾燥して、照葉樹林の林床に生える暗い環境に適応した下草が生きられなくなったり、落葉の乾燥が激しくて、照葉樹林特有のじめじめした分厚い腐葉土層が維持できなくなっている感じがする。やっぱり、里山のコナラ林やクヌギ林みたいな明るくて風通しのいい林と、照葉樹林とは生態系維持メカニズムが根本的に違ってるんだろうね。

そうそう、雑草は新来の帰化植物が入っている可能性があるし、イネ科なんかは標本をルーペで見ながらでないと手に負えないことがあるから、こまめに標本を作っておいたほうがいいかもしれないよ。

投稿: ウミユスリカ | 2007年5月 1日 (火) 21時02分

>一太郎さん
はい、ぜひ歩きましょう!
ウミユスリカさんとのフィールドワーク、楽しいです。
一太郎さんが入ってお互いでツッコミあうと、さらに移動速度が落ちること(笑)、間違いないです。

>ウミユスリカさん

mixiの方でオソロしい紹介文、つけてくれやがってからに(笑)。熊楠と一般人を同列に並べてはいけませんぜ、ダンナ(^^)。でも僕も、たんたんと面白いもの見つけていきますよ(^^)。

>里山のコナラ林やクヌギ林みたいな明るくて風通しの
>いい林と、照葉樹林とは生態系維持メカニズムが根本的
>に違ってるんだろうね。

下掃きしちゃいけないってこと?

>雑草は(中略)
>こまめに標本を作っておいたほうがいいかもしれないよ。

うううう、ものぐさな僕にそこまで出来ねぇ。
どうしても人工物の方に目がいってしまう僕。
まずはバシバシ写真を撮りまくります。
ニコンデジカメ接写モードの極意、ご教示感謝です。

投稿: さかた | 2007年5月 2日 (水) 12時32分

>mixiの方でオソロしい紹介文、つけてくれやがってからに(笑)。熊楠と一般人を同列に並べてはいけませんぜ、ダンナ(^^)。

ふっふっふっ、ワタシャ基本的に仲間と認めたら妥協を許さんのよ(笑)。

>でも僕も、たんたんと面白いもの見つけていきますよ(^^)。

お互いどんどん見つけていきましょう。

>下掃きしちゃいけないってこと?

照葉樹林でやったら、構成樹種の世代更新、たぶんだめになっちゃうよ。同じ森林だからって、同じ扱いをしちゃだめだね。下刈り、下掃きはやっちゃだめだよ。鎮守の森と同じ管理がいい。逆に、アカマツ、コナラ、クヌギ、イヌシデの森林だったら、どんどん手入れをしたほうがいい。両者の混同は危険だよ。照葉樹林の維持管理は、宮脇昭モデルでやるべきだ。里山管理のモデルとごっちゃにしちゃいけない。

>うううう、ものぐさな僕にそこまで出来ねぇ。

子供に手がかからなくなったら、よ○ちゃんといっしょにやってみたら?やり方はコーチするよ。

投稿: ウミユスリカ | 2007年5月 2日 (水) 14時14分

>ワタシャ基本的に仲間と認めたら妥協を許さんのよ(笑)。

あなたの従妹も「こわーーい」って言ってた(^^)。
淡々と止まらず、歩き続けます。
ほんと、菊田川の谷戸の精査、やろうね

>>下掃きしちゃいけない
>照葉樹林でやったら、構成樹種の世代更新、
>たぶんだめになっちゃうよ。

そりゃそうだね。落葉広葉樹の里山は落ち葉があるから意味があるんだろうしね。
やはり下掃きやっちゃったのが原因かなぁ、あれ。何でなんだろうね。
こないだ長男と、市内に短距離サイクリングに行った時、牧場の脇で堆肥を作ってるビニールハウス見たよ。機械化してかき混ぜて。ああやってコストかけて作って、家庭菜園用に売るらしい。たまたま出てきたそこの牧場のおかみに聞いた。またそうして堆肥&無農薬で作った野菜は自分の家で食べてるとか。うーー、うらやましい。虫も食わない野菜は、人が食ってもヤバいよなぁ。

>照葉樹林の維持管理は、宮脇昭モデルでやるべきだ。

「宮脇昭モデル」かぁ。調べてみよっと(^^)。

投稿: さかた | 2007年5月 2日 (水) 23時19分

>あなたの従妹も「こわーーい」って言ってた(^^)。
>淡々と止まらず、歩き続けます。

まぁ、こういう「こわーーい」人じゃなければ、もう少し楽な生き方してるんだろうね。

>ほんと、菊田川の谷戸の精査、やろうね

うんうん。

あと、谷戸は相模の言い方。下総は谷津だよ。

>やはり下掃きやっちゃったのが原因かなぁ、あれ。何でなんだろうね。

藤崎の森林公園だと、葛のマント群落は発達してないけど、林縁にけっこうササ群落があるんだよね。そういう林床の空気の流れを制限して乾燥と腐植の流出をおしとどめる機能を持つ植物群落が破壊されているせいなんだと思うよ。

>「宮脇昭モデル」かぁ。調べてみよっと(^^)。

ちまたで時折見る愚行。

宮脇モデルの里山落葉広葉樹林への適用と、里山管理セオリーの照葉樹林への適用でございます。

投稿: ウミユスリカ | 2007年5月 3日 (木) 01時53分

>こういう「こわーーい」人じゃなければ、

光栄っすよ。こういう人にライバルといわれて(^^)。
いい機会。がんばります!

>谷戸は相模の言い方。下総は谷津だよ。

あはははは。言い訳に聞こえるかもしれないけれど、実はあえて使ってみた。最初「菊田川の谷津の精査」って書いて、なんか菊田川と谷津、両方ともそっちでは地名でしょ。それが並ぶんで「妙」な感じがしちゃったのよ。

>「宮脇昭モデル」

宮脇先生、下記のページを読んでみた。
http://www.innovative.jp/interview/2005/0302.php
恥ずかしながら知らなかった。すごい! 「行動する熱い人」だね。「雑木林はウソの植生」っていうのも興味深い。いま堆肥や薪炭生産という経済活動からこういう林が切り離されちゃって、逆に手のかかる林になっちゃってるものね。「徹底的に地域を歩いて調べて行動する人」ってのがわかる。最初の志したのが「雑草生態学」っていうのも、いい。いろいろ本探して読んでみようかな。教えてくれてありがとうございます(^^)。

投稿: さかた | 2007年5月 4日 (金) 08時16分

僕は宮脇先生の大ファンで、その思想に共鳴するところも多いのですが、「反里山」思想はちょっと・・・と思ってしまうのです。というのも、世界中の自然のかなりの部分が、すでに最終氷期のころ以来、特に後氷期へ環境が激変したころからは、人間活動の大規模なインパクトを受け続け、それを背景にヒトを生物群集の重要な構成種とすることで、自然環境が成立していることは否定できないからなんです。

愛知万博の時にはもろに海上の森を開発してしまっていいとする理由付けに利用されてしまっていましたし。こういう本質的には御用学者とはいえないような人を結果として御用学者的に利用してしまうのが、行政のずるがしこさなんでしょうね。

投稿: ウミユスリカ | 2007年5月 5日 (土) 06時07分

>ヒトを生物群集の重要な構成種とすることで、
>自然環境が成立していることは否定できない

それは言えてるね。問題はヒト世界の移りかわりと、自然のサイクルをどうリンクさせるかなんだろうな。いま農業の生産サイクルの中では、里山自体がそれほど必要とされてないんじゃないのかな? 里山で生産される落ち葉・家畜の糞を利用した堆肥の生産と、農業生産で必要とされるスピード、合致出来るのかなぁ。クヌギ・コナラ林を、いまの経済活動の中で、どう利用していったらいいんだろう。教育・観光利用って、かなり弱い気がするんだよね。観光や教育のベースにある知的快楽って、ダイレクトな快楽(第一次欲求にリンクした部分)からはかなり遠い気がするんだよなぁ。
宮脇先生の「反里山」論も「それならいまの気候環境で安定する極相林を整備する方向でやればどうなんだ。それなら手間はかからん」って考えで、捉えていいのかなぁ。現代世界も旧約聖書じゃないけど「ソドムとゴモラ」、「壊滅ヘ一直線」的には感じる。ほんと自分含めて「人は易きもの、即物的快楽に流れる」からなぁ。便利から一見不便に戻すって、相当大変だよね。だから選民思想も生まれるんだろうけど。

>愛知万博の時にはもろに海上の森を開発してしまって
>いいとする理由付けに利用されてしまっていましたし。

決して「落葉広葉樹の里山を壊すべき」が本意でなく「その後、この日本の東北以南は照葉樹林を整備していく」ってことが、宮脇先生の意見なんじゃないのかな。まだその関係の本を読んでないから、ここでの話の中や、前のスレッドにあげた宮脇先生インタビューからの判断でしかないけど。

ところで愛知万博は僕も行った。僕のHPの「Tonの日々雑感バックナンバー」2005年5月27日にも書いたけど、ゴンドラに乗っていちばん感動したのは、周りの里山の素晴らしさだった。LOHASを謳うなら、あの里山に自然歩道を数本引いて、開発する金でレンジャー・インストラクターをおく方がよっぽどその理にかなうと思った。

電球たくさん点灯してピカピカやってるパビリオン多かったけど、自然との共生を考えるなら太陽光発電でやるべきじゃない? 化石燃料たくさん使って作った電気を、たくさん使ってやるんじゃ逆。アーティストのマスターベーション的な展示多かった気がする。芸術のマスターベーションなら、金取ってない分、僕の方がまだ偉い(笑)。中京圏への開発による地元内需拡大、道路や新交通システムを引くための口実の博覧会に感じた。自然との共生、とか言われると????とならざるを得なかったね。ただ上に書いた「里山に数本、自然歩道を引くだけでいい」って方法じゃ、たいした金の動きを生まないし、地味だからねぇ。「何それ? つまんなーい」って人の方が大半な気もする。

投稿: さかた | 2007年5月 5日 (土) 08時02分

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