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2008年7月 1日 (火)

蓄音機の音

30日(月)、多摩地域のある方のお宅にいって「蓄音機」で音楽、聞いてきました。仕事でも関係があるだけでなく、僕の古い趣味「アマチュア無線」の世界でも二文字コール(JA1**って**の部分が2文字のコールサイン。昭和20年代ころにはじめた人がそう)をもつおじいちゃん。

Credenza 聞かせてもらったのはVICTORのクレデンザ(Ser.No.36494)という蓄音機。エジソンスタイルのシリンダ型ではなく円盤式のレコードをかけるタイプ。一瞥した時は「仏壇」かと思った(^^;;;)。かけたSP盤は、このおじいちゃん思い出の昭和10年代の歌謡曲、東海林太郎や渡辺はま子。
現在のCDで聞けるような、クリアで様々な楽器の音色が聞き分けられる音ではない。鉄針でSP盤をある意味「削り」ながら音を出していくし、それなりにノイズが乗る(昔ある程度聞かれたレコードをかけているからっていうこともあると思う)。ただ暖かい音。蓄音機から飛び出す声がやさしい。
僕やカミさんの大好きな「蘇州夜曲」で有名な渡辺はま子を、発売当時の昭和10年代のようにSP盤&蓄音機で聞かせてもらえたのが嬉しい。「忘れちゃいやよ」って曲だったのだが、途中の詞で「ネェ」って甘える声があり、これが色っぽすぎて発禁になったという。その当時ならわかる気がする。でも、これに比べたら今の時代の歌なんざ、もう・・・・。たしかにハイトーンが魅力的な渡辺はま子。この時は「蘇州夜曲」のSP盤が出てこなかったのだが、聞けたら良かったなぁ。。。。

Turntable_2 ターンテーブルを回す動力はゼンマイ。そして鉄針がレコードの溝から拾った震動を、針の付いたトーンアームの管と筐体の構造だけで増幅する。それなのに結構でかい音がするのに驚いた。普通のラジカセの中ぐらいちょい上のボリュームまで上げたぐらいの音量といおうか。ボリュームはある意味観音開きに付いた前部のドア、閉めるとBGM的な音量になる。

Kikaisiki_2 録音方式による音の違いも聞かせてもらった。1925年頃に始まったマイクロフォンで集音した音を電気的増幅して、SP盤原盤をカッティングしてゆく「電気式録音」。それ以前は管楽器チューバのベル(花のように開いた部分)のさらに親玉みたいな集音器の前で大声で歌って、その震動でそのまま原盤をカッティングしてゆく「機械式録音」だった。その方法で作られたオペラ「椿姫」のアリアを聴かせてもらった。電気式録音にくらべてまず音が小さい。でも、これが基本の音だったんだな。

蓄音機は筐体自体がスピーカーであり、またギターと同じく楽器なのかも知れない。このクレデンザの筐体の材質はマホガニーだった。僕はギターを弾くから、マホガニーとローズウッド、それなりに楽器の木材の違いと音の違いのイメージは持ってる。マホガニーのギターはタッチに対する反応が早く澄んだ音、ローズウッドは反応は若干遅いが重くしっとりと持続性のある音ってイメージ持ってる。蓄音機がマホガニーで出来てるってことは、それなりに筐体でも音の分離性を求めてのことなのだろうか。ここでローズウッドとか使ったら、もっとこもったような重たい音になってしまうのではと感じた。

こうした構造が今のスピーカーの筐体内の構造にも生きているのかなぁ。無論今は電気的なスピーカーがあるから、これほど筐体内の構造で音を増幅するような仕掛けは逆に嫌われるのかも知れない。推測に過ぎないけど。ただここでされた工夫のなんらかが今の構造にはきっと生きていると思う。得難い経験、させてもらいました。

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コメント

蓄音機ですか!
いいですね〜。

LPレコードそのものがCDより暖かい音がするのにくわえ、さらにをれを蓄音機で聴いたら更に暖かい音になるんでしょうね。

蓄音機って、今も売られているのでしょうか。売られているとしたら、いくらぐらいするのかな・・。
なにせ、需要は少ないでしょうし・・。

以前ブログにも書いたことがありますが、私CDの音ってあまり好きじゃないんです。
というか、本当はCDそのものがあまり好きではない。ジャケットがブックレットにしかすぎないような気がして。

蓄音機って、昔ながらのジャズ喫茶みたいな場所に似合いそうな感じがしますね。
もちろん、家にあっても風流ですけど!

今続々と発売される、色んなミュージシャンのCDアルバムをレコード化して蓄音機で聴いてみたらどうなるでしょうね。
きっと、新たな良さを見つけることができると思います。

投稿: 時代屋だんぞう | 2008年7月 2日 (水) 14時17分

毎度です。

こういう、作り手の心が垣間見えるモノは大好きです。無線やってるくせにこういうのも何ですが、自分の手でくみ上げることの出来る、まあ言ってしまえば「ローテク」の機械は特に愛着が湧きますね。便利なだけでなくて修理までつきあえるからそれこそ「運命共同体」みたいな感覚で接することが出来る。電気仕掛けになってから、自分の手だけには負えないというモノが増えすぎてしまって、どうもつきあいづらくなった。とはいえ、昔の無線機は自分で修理するモノだし、また出来たんですね。FT-690くらいまではまだ修理できるんですね。ただデバイスが古いからあの小さい筐体にギチギチに入ってますけど。

理想は自分で送受信機を組み上げること。そう、アマチュア無線の原点です。そうすればまた、新しい見方で「電気仕掛け」を見ることができるかも。

投稿: をーつき | 2008年7月 2日 (水) 17時09分

レスコメント遅れてすみませんでした。

>だんぞうさん
>LPレコードそのものがCDより暖かい音がする

いい音ってちゃんとしたアナログの方がきっといいですね。CDの音が好きではない。よくわかります。やはり硬いですもん。

>蓄音機で聴いたら更に暖かい音になるんでしょうね。

やはり分離性・忠実な再現性という意味では、今のアナログレコードのは及びません。蓄音機で始まった技術が積み上げてきたものはやはりすごいです。
ただいい感じに聞こえるのが、人間の声、蓄音機独特の音にほっとする感じです。

>蓄音機って、今も売られているのでしょうか。

ありませんね。この当時の物を買うぐらいではないでしょうか。この写真のもので100万円ぐらいするみたいです(^^;;;)。

>色んなミュージシャンのCDアルバムをレコード化
>蓄音機で聴いてみたらどうなるでしょうね。
>きっと、新たな良さを見つけることができる

いや、歌手としての化けの皮が剥がれるかも………。。。(^_^;;;) 当時の録音技術がショボかったから歌手がカバーしなきゃならんかもしれないけどのもあるけど、当時の歌手さん達、しっかり声でてますもん。東海林太郎の直立不動の歌唱姿勢、わかる気もしました。ペギー葉山、よかったっすよ。


>をーつきさん
>作り手の心が垣間見えるモノは大好きです。
いいっすよね。試行錯誤が見える気がします。

>昔の無線機は自分で修理するモノだし、
>また出来たんですね。
>理想は自分で送受信機を組み上げること。

そうそう、ジャンク2,3台から1台作るとかね。自分の感電度合いで電圧計るなんてのもアマチュア的だし。アマチュアなんだから、僕も今度はじめる時は徹底的に自作にこだわってみたいです。それとたぶんPHONEはやらない。もっぱらCWでやりたい。この通信方法残ってるのアマチュアだけだしね。でも世界的な資格試験の状況がCWのレベル落っことしてくだろうから。どうなのかなぁ。

>FT-690くらいまではまだ修理できるんですね。

僕のリグRJX-610もちょこちょこいじってた。あるバリオームいじると数ワット送信出力が上がるの(^^)。楽しかったな。

投稿: さかた(Ton) | 2008年7月 4日 (金) 23時33分

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