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2010年10月10日 (日)

柝(き)

「坂ちゃん、口上で柝を強く叩き過ぎ。もっと軽く。それに口上も張り上げすぎ。今の坂ちゃんと義太夫のヌケた感じの中間くらいでやんなさいよ」

説経節の会でA先生によく言われる。

「じゃあ、柝ぃ打ってその音、聞かせてよ」
と僕がいう。

でもその先生は出来ない(笑)。
柝からはボコッて音がするだけ(^_^;)。

昨日の国立劇場公演、大劇場では中村吉右衛門(鬼平犯科帳!)主演の歌舞伎が上演されていた。小劇場から、開放された扉一枚隔てた向こうが大劇場楽屋。大劇場では1ベルが入ると、黒子着たお弟子さんの一人が、「チョン…チョン…チョン」柝を入れる。

抜けて軽く通る、いい音だった。
やわらかいゆったりとした動き、そして優しく打つ。こうすればいい、の、とっかかりがやっと見えた。

黒衣の着方もすっきりと素敵だった。玄関に出てきた中村京純さんの着方、すっきりしてとてもカッコよかった。じろじろ見てしまいました(^_^;)。調べたらこの京純さん、中村芝雀さんのお弟子さんで新人歌舞伎俳優の中でも、これから伸びそうな新人をいち早く見つける、通の女性ファンの注目の的だったのでした(^_^;)。

言葉をいくら重ねるより、本物に触れちゃうのがいちばんですなぁ。すごいいい経験、させてもらいました(^_^)v

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コメント

さかたさん先日はお誘いいただいて本当にありがとうございました。
なんとなくわかったつもりだった説経節~そして車人形
百聞は一見にしかず!
見て納得聴いて納得思い出して感激でした。
あの演目、顔ぶれ豪華で盛りだくさんでしたね

私の友達も本当に喜んでいました
今度はもうひとり誘って3人で。。
彼女はパペレッタカンパニーに所属していまして
舞台のこともきっとお話があいそうですよ。
私よりもずっと古典芸能に造詣が深く
次。。ご一緒するのも楽しみなほど。

さかたさんが舞台に立たれたのをみて
もう。何とも言えない感動です。
凛としてそして立ち居振る舞いもきまっていましたね。
あの緊張感の中とざーいとーざーいと響き渡った
声。忘れません。柝の音色・・も柔らかく響きましたよ。

ぜひこの舞台。あの真剣なかつ楽しい芸能の場を
ご家族~息子さんたちに味わってもらってくださいね。

またぜひ観たいです。
お疲れ様でした。

投稿: ねも | 2010年10月14日 (木) 20時13分

>ねもさん
「柝」って空間を芝居空間へ変化させる力があります。打っていて思います。とにかく背筋だけは伸ばして打とう、それだけ考えてました。背筋にいい「気」を流し、腕、「柝」を通して、いい緊張(だらけたらお客様に伝わりません)を太夫へ渡したい、それだけでした。太鼓とのコンビネーションはまだまだ、僕が努力しなくてはなりません。太鼓を打つ車人形の座員に方からしたらだまだ「このヘタクソ!」でしょう。
いままで、舞台袖で打っていたんですけれども、そうすると客席に声が通らない。空間の「払い」にならない。だから最近は舞台に出てやるようにしています。あの黒衣の頭巾はありがたいです。お客さん見えませんから(笑)。言葉に集中できます(笑)。いつも太夫名・三味線方名を告げるとき、拍手をいただきます。僕がエライのでなく、単にお約束(笑)。あそこでひとしきり拍手が収まるのを待つ。あそこのお客様とのやりとりが、打っていてとても好きです。

お友達の方、パペレッタカンパニーに所属しておいでなら、なおのこと興味深かったでしょうね。洗練された八王子車人形の芸はさすがにいいですが、おらが村の車人形、「川野」の芸も是非見て欲しいですね。泥臭い良さがあります。僕らの音楽も同じなのかな。。。。

投稿: さかた(Ton) | 2010年10月14日 (木) 22時57分

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